おれたちが好きなとこ5
二三区内で採れるって・・・
「専門家の人がいるんですか?」
「担当の者は趣味で甲虫を研究していたのです。カミキリです」
「カマキリですか?」「いやカミキリ虫です」
資料室にはいろいろな趣味の人がいるものだ。
「昆虫の標本は一〇五四点です。ジンメンカメムシは新聞に出てすぐに買いました。女性の職員はちょっと気味悪がって標本コーナーには近寄りたがりません。そうそう以前、生きているサソリを飼ったことがあります。水槽を二重にしましたが、僕も怖かったな」
大きなサソリの標本も展示されているように、子供たちの間では人気が高いのだろう。
大きなハサミと長いしっぽのサソリはなかなか格好がいい。
「ビデオは四〇本。虫に衣装を着せて、あとで言葉を入れて、物語風にしたものもあります」
「虫にはいい迷惑ですネ」
「本は一八〇〇冊ちょっとです。市販ルートで手に入る本は全部買っています。専門書などもそろえて、研究者も来ると思ったのですが、意外に少なく、利用者はもっぱら子供たちです」